子どもの目の場合、視る機能が発達の途上のためまだまだ未熟といえます。そのため、この時期に視る機能を障害するような要因があると、発達が妨げられてしまうこともあります。その要因の代表的なものの中に遠視があります。遠視を早期に発見してあげて適切な管理を行うことが必要となってきます。けれども、眼科医の説明が不十分であったり、両親をはじめとして家族が正しく理解できなけば治療を速やかに進められないこともあります。
遠視は屈折異常の一つです。それでは目は、どのようなしくみでものが見えるのでしょうか。目は、カメラと同じようなつくりをしており、私たち人間がものを見ようとすると、外からの光は角膜や水晶体でピント合わせの作用を受けて曲がって網膜に投影されて像を結ぶのです。その情報が視神経を通って脳に伝えられることによって「見えた」というように感じられるのです。
たとべあ目になにか特別な病気がなくても、よく見える人とそうでない人がいるのはなぜなのでしょうか。それは見ているものの像が、ちょうど網膜面でピントが合う状態のことを正視といいます。このときはものははっきりとよく見えています。けれども網膜面からずれてピントが合ってしまうと、網膜面上の像はピンボケとなってしまうためはっきりとは見えません。これが屈折異常です。網膜面より前でピントが合う目を近視といい、後ろでピントが合う目を遠視といいます。
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遠視は、網膜を通り越してピントを結んでしまう状態のことを言います。遠視の場合だと遠くの物が良く見えて、近くの物がぼやけて見えるというのは、実は、間違いなのです。遠視の眼は、遠くの物も近くの物も、ぼやけて見えてしまうのです。5メートル以上も遠くの物を見ているときには、私たちの目は水晶体の厚さを調整しないで見ています。しかし、このとき、遠視の眼は網膜の後ろにピントが合ってしまいますので、遠くがぼやけて見えてしまい近くはもっとぼやけて見えてしまいます。
遠視が弱いときに合は、水晶体を膨らませる調整を使ってピントを合わせることが出来るため、遠くがよく見えます。しかし、近くにピントを合わせるために遠くの物を見るときよりも、さらに水晶体を膨らませなければいけないため近くは見えづらくなってしまいます。このようにして、遠視の眼は、いつでも「毛様体筋」を緊張させているため「毛様体筋」にかかるストレスが大きくなってしまいます。
軽い遠視の場合でも、やがては調整がうまくいかなくなってしまい、どんどん進行します。そして、近くの物も遠くの物も見えにくくなります。網膜の後ろでピントがあってしまう理由としては2つあります。1つは、水晶体の屈折力が弱いためです。これを、屈折性遠視とよんでいます。もう1つは、近視とは逆に眼軸が短いことです。屈折力が普通の場合でも、角膜~網膜までの長さが短いためピントが網膜の後ろに合ってしまう軸性遠視という先天的なものなのです。遠視はこの場合がほとんどの状態なのです。

