近視・遠視・乱視というと、それだけで、子どもの目に異常があると考えるお父さん、お母さんは多いです。しかし、これらは、眼の異常ではありません。生理的なことの範囲であると考えられます。したがって、あまり深く考えることはありません。ただ、遠視は、脳や目の発達の邪魔するため、子供の目では、近視もですが、遠視にも、さらなる注意が必要です。
というのも、近視の場合、遠くの物はよく見えませんが、近くがよく見えるので、凹レンズの眼鏡をかければ、すぐに必要な視力を得ることができるのです。しかし、遠視の場合は、遠くの物も近くの物も、網膜に像をきちんと結ばないため、そのままにすると、脳にしっかりと信号が伝わらなくなってしまいます。そして、脳の中にある、見た物を分析してくれる部分が、十分発達しなくなることがあります。
その結果、弱視や斜視になる危険性もあります。弱視は、とてもやっかいなトラブルです。眼鏡をかけていても、視力は良くなりません。 三歳の子供が、目にケガをして、数週間のあいだ眼帯をしていただけで、その目が弱視になっていまい、見る力が失われていたという例もあります。
子どもの目は、とてもデリケートなのです。 子供の目の健康を守るためにも、正しい知識を持つことが重要です。 お父さんやお母さんには、子供の目は、大人のような完成された目ではないので、発達段階にあり、非常にナイーブなものであるということを覚えておいて欲しいと思います。様々な環境、精神的なものによる影響も受けやすいのが、子供の目なのです。
遠視は、網膜を通り越してピントを結んでしまう状態のことを言います。遠視の場合だと遠くの物が良く見えて、近くの物がぼやけて見えるというのは、実は、間違いなのです。遠視の眼は、遠くの物も近くの物も、ぼやけて見えてしまうのです。5メートル以上も遠くの物を見ているときには、私たちの目は水晶体の厚さを調整しないで見ています。しかし、このとき、遠視の眼は網膜の後ろにピントが合ってしまいますので、遠くがぼやけて見えてしまい近くはもっとぼやけて見えてしまいます。
遠視が弱いときに合は、水晶体を膨らませる調整を使ってピントを合わせることが出来るため、遠くがよく見えます。しかし、近くにピントを合わせるために遠くの物を見るときよりも、さらに水晶体を膨らませなければいけないため近くは見えづらくなってしまいます。このようにして、遠視の眼は、いつでも「毛様体筋」を緊張させているため「毛様体筋」にかかるストレスが大きくなってしまいます。
軽い遠視の場合でも、やがては調整がうまくいかなくなってしまい、どんどん進行します。そして、近くの物も遠くの物も見えにくくなります。網膜の後ろでピントがあってしまう理由としては2つあります。1つは、水晶体の屈折力が弱いためです。これを、屈折性遠視とよんでいます。もう1つは、近視とは逆に眼軸が短いことです。屈折力が普通の場合でも、角膜~網膜までの長さが短いためピントが網膜の後ろに合ってしまう軸性遠視という先天的なものなのです。遠視はこの場合がほとんどの状態なのです。

